昇天庵

色合いがまたフリルの 拒食症のモモ肉を攫ってきて。

食卓にチョちょぼとニンニクと黒ビールを備えて

たくさんの羊たちと囲んでいましたわ、ワタクシも

角を折られた夢の欠片とお話していますと、

ぐわぐわと致します

記法が眩された温水と、いちとひしゃげたボトルが

カンと撓って 不透明さを競っている、

補強された砂浜の穴を潜り抜けるための手筈に

花丸はあげられません

水着は載ってなかったので、持ってきませんでしたというと

蟹が海月が飛魚がすんと現れて、水性船の先まで描いてくれました


びんぼうゆすりのユビノマタから のど飴で潤した喉元まで

あつさは かげっている。(熱は 湿っていた 小鳥のさえずり)

――ヘッドホンから、もれでているの。

「そうでしょ、ねえ。」

問い詰めるわたしの、馬鹿を過ぎて


『いがいがも とまらないから 唾棄潰す』

たとえば 眉毛がのこらなくて 

それでいて うまく引けないから

てきとうに ボレロを踊っている