山と坂・痂皮

旋盤の上につつじを、

形作るように見え隠れする明日を

春は、今 家に、舞い降りてきたのでしょう

録画された過去のヴィジョンを 口にしてみる

ぽっかりと穴に宛てがうだけにして、

抜き足差し足忍び足、そっとしてひらいて みせて

(しずめて くだされましたらば)

桜の枝にもうイモムシ、まだ花もありませんが

何故、などと不思議がってもいつか蝶に成ることでしょう

娘に教えて差し上げました、花は貴いものであると

息子に教えて差し上げましたので、いつかに実を宿すでしょう

使いこなしたツールでは、もう錆びついて袖に逆さに、

環天頂アークの聖典が望ましく

暗号めいたウインク、胸掴まされたウインチですから

けれど見向きもしませんでしょう、

これら飛び越えた先に続くものであり

わたくしたちのあいだでは見えやしないセカイであっても

、ひろく

羽多で翔ばした影絵のコンクリートに

、虹の汚泥が誣いたこと

雨上がりの市街地を 大層 

跨いだ虹が罹っていたことを 望けば

(だれが鈍いと申しましたか)

これはエンドレスノットを編み続けています

夢のような心地で 居眠りするように

深くえぐり出された眼差しのひとつを、

取り出してしまって、こうして火を焚べて

焚き付けては、喰らいついて刳るものに、

野地に惨事の糞にして 凡て、

なだらかな泥み残(ナズミザン)。ならば丸く巡らす

araireika

詩だと思って書いてる