画一(的)
でこぼこみちを踏み固めながら
本線へと帰ってきたのだ
ハイウェイから抜け道を慕って、
残響が喧騒を持ち込み
宵闇が迫る
声を揃えた前奏曲が響き渡っていく
敷石の決まった数
かっこ悪いものだと強調し
轍に沿ってヒトが流れていくのを
あぜ道を切り取り床に並べ
天を射して青あざが見られたもの
晩夏が、
逃げ腰に伝染る 生まれ育った街
計り知れなく 壊滅した街
哀愁を含んだ瞳は
黙っていたが鋏をふりあげる
置き換えられた生魚を狙うように それら
目をやれば淡水に潜む煉獄は気色悪く
ひどいあしらいを描いても納得もする
わら半紙よ
案山子のような仕事ならば
おかしな事だろうが
岩渕朱里はそこにいた
日がな死を恐れない無人の広野を行く
やるべきことを何もせず手放しでは喜べない形が
ただ考えずに
0コメント